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【市民リポート】第10回東日本大震災復興支援コンサート「君にとどけinうえだ」

2021.12.15

第10回東日本大震災復興支援コンサート「君にとどけinうえだ」

市民リポーターの村上です。
今回は11月13日(土)に上田文化会館ホールで行われた第10回東日本大震災復興支援コンサート「君にとどけinうえだ」を取材させていただきました。
このコンサートは、東日本大震災で親を亡くした子どもたちを支援するために始まったコンサートで、市民有志らでつくる実行委員会が主催をしています。コンサートの収益は、あしなが育英会を通じて被災遺児に届けています。

発起人の西原光男さんは、次のように語っています。

震災から2ヵ月後、陸前高田市の避難所にボランティアで訪れたときのこと。
両親を亡くした中学1年生の少年が、悲しみに打ちひしがれる妹の横で、
僕は大きくなったら、人の役に立ちたい。と、夢を語ったのです。
調べてみると、震災で親を亡くした子どもたちが約2,000人います。
そして、その子どもたちを支援するために『レインボーハウス』という施設を
建設しようとする『あしなが育英会』があることを知りました。
帰路についた私は、自分に何か出来ることはないかと思い、上田市で復興支援のコンサートをして、収益を義援金として送ろう。と考えました。

 

コンサート発起人の西原 光男さん

 

そうして始まったコンサートは10回目となり、義援金の総額が1,000万円を超え、10年間のお礼として、あしなが育英会から実行委員会に感謝状が贈呈されました。
当初、「10年間で1,000万円の寄付を集める」という目標を掲げて活動を始めましたが、これで無事目標を達成することができたため、本コンサートは今年で最後になります。

感謝状を持つ小山壽一実行委員長

 

コンサートに先立ち、小山壽一実行委員長から会場に挨拶がありました。
本日のコンサートは、東北の被災遺児たちに生配信され、視聴されております。上田市民の温かい想いや優しさが、きっと届いていると思います。本コンサートは今年で終了となりますが、10年間の長きに渡り、ご支援・ご協力をいただいた皆様に心より感謝申し上げます。

続いて、黙祷があり、コーラスを愛する3つの団体の合唱がありました。

コーラス団体・愛 「野に咲く花のように」「いのちの歌」

 

コーラス団体・希望 「海はなかった」「行こう ふたたび」

 

コーラス団体・夢 「虹」「21世紀のヒーローより~時はあなたを待っている~」

 

続いて「ドレミエレクトーンズ」に通う、大学生・高校生・小学生の3人によるエレクトーンの演奏がありました。

エレクトーンの演奏

 

コンサートの途中、上田市立第三中学校生徒会より、資源回収で集めた義援金と6年前から育てているヒマワリの種が実行委員会に手渡されました。このヒマワリの種は、元々は西原光男さんが陸前高田のガレキの中に咲いているヒマワリを見つけ、自分自身が忘れないようにと種をいただき育てて増やしたものです。この種を「ヒマワリプロジェクト」として、コンサートの来場者に実行委員会より配布されています。


上田市立第三中学校生徒会の役員

 

「君にとどけinうえだ」第1回にもゲスト出演してくれた濱守栄子(はまもり えいこ)さんのコンサートでは、トークを交えながら、自分で作詩作曲した曲を歌っていただきました。また、スクリーンには以前の街並みを忘れないようにと描かれた、震災前の大船渡市の風景画の映像が写し出されました。濱守栄子さんは、岩手県大船渡市出身で震災や故郷をテーマにした曲を多く作られています。心にしみる歌声でした。

♪キセキ♪を歌いながら手話をする濱守栄子さん

 

最後は全員合唱で、「上田市民の歌」「大地讃頌」「花は咲く」を歌って、コンサート終了となりました。

全員合唱♪花は咲く♪

 

「君にとどけinうえだ」を10年間続けて来られた関係者の思いと努力に感謝しながら、上田文化会館を後にしました。

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