【市民リポート】「サワタリホ作品展 親愛なる世界へ」がゴールデンウィークに開催!
市民リポーター 杉村 あさ美
【市民リポート】「サワタリホ作品展 親愛なる世界へ」がゴールデンウィークに開催!
上田市在住の若手画家・サワタリホさんの個展に行ってきました! 2024年5月5日まで、海野町(うんのまち)商店街にある文化施設・犀の角(さいのつの)で開催されています。
犀の角の外観
この場所は、普段は劇場やカフェとして営業しています。作品展の期間中も、カフェでゆっくりしながら鑑賞することができます。美術館に行くのはハードルが高いと感じる方も、ふらっと立ち寄りやすいのではないでしょうか。
入口を入ってすぐ
犀の角カフェスペースで、サワタリホさんに今回の展示についてお話を聞かせていただきました!
サワタリホさん。背景は壁に展示されている作品。
作品展のダイレクトメール
作品展のテーマ
今回の作品展のタイトルは「親愛なる世界へ」。ダイレクトメールの下部に書かれた”To the world I love that is breaking down” は「私の愛する、壊れていく世界へ」という意味で、「人間と世界に対する愛をこめている」のだそうです。
作品は、昨年10月の戦闘開始以後、攻撃が続くパレスチナで苦しめられている人々の痛みを描いたものが中心です。
「親愛なる世界へ」
パレスチナの子どもが白リン弾で四肢を失ったり、灰になったりする映像を見て、「こんなことが起こっていいはずがない・・・」と、悲しみ、憤りを感じていたというサワタリホさん。12月3日頃から、自分のSNSを見ている人にだけでも知ってもらおうと、絵を描き始めました。
「今起きていることを知ってもらい、小さなことでもできることがあるということを、対話の中で話していければ」と語ります。対話を深めるのに役立ちそうなチラシや本も、自由に読めるように置かれていました。
ノート、チラシ、本などが並ぶテーブル。
ポストカードも1枚250円で販売。
どんな人に来てほしい?
「今パレスチナで起きていることを知らなかった人や、今起きていることは知っているけど何ができるかは知らないという人にこそ来てほしい」と言います。「できることはありますよと伝えたい」。
今起きていることや歴史的背景を、優しく論理的に話す彼女の言葉には、世界と人間への強い愛と憎しみがこもっていて、惹き込まれます。
なぜ絵なのか?
絵を描いていると、「なぜ絵なのか? 写真ではいけないのか?」と聞かれることが時々あるのだそうです。それに対しては、「絵にすることで一回自分の脳を通す。主観が入る。実際の映像はあまりにも痛ましくて直視できない人も、絵を通してだと見ることができる。知ることができる」と答えます。「絵は現実を描くよりも、現実で起きていることについて、見た人に想像を働かせてもらうツール」と。
たしかに、痛ましい現実と平和への祈りの気持ちを描いた絵は、目が離せないし、心が動かされないはずがないと私は感じます。
これから描いていきたいもの
今回の作品の中には入れられなかった、パレスチナの人々の美しさや気高さを今後は描きたいのだそうです。また、パレスチナとアラブ社会、パレスチナとイギリス、アメリカの関係といった、社会の構造も描いていきたいと意気込みます。
最後に
この記事を読んでいただいているみなさんへ、
「展示を通して、現状と歴史について知って、もしできたら一緒にできることをしていきましょう!」と心強いメッセージをいただきました!
普段より少し厳かな空気の犀の角で、パレスチナの人々に想いを馳せる貴重な経験ができました! このゴールデンウィークは、作品展にぜひ足を運んで、平和な世界のためにどんなことができるのか、一緒に考えてみませんか?
[イベント情報]
「サワタリホ作品展 親愛なる世界へ」
期間:2024年4月25日(木)~5月5日(日)
(4月29日(月)のみ午後は休み)
時間:7時30分~10時、13時~21時30分
場所:犀の角(上田市中央2-11-20)
アクセス:上田駅より徒歩10分
駐車場:海野町パークなど近隣の駐車場をご利用ください。
入場料:無料
インスタグラム:
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