【市民リポート】秋の千曲公園に行ってみたら古民家のリフォーム現場に遭遇しました ~世界に繋がる移住の輪~
市民リポーター 北原 誠
【市民リポート】
秋の千曲公園に行ってみたら古民家のリフォーム現場に遭遇しました
~世界に繋がる移住の輪~
♦はじめまして、キタさんで~す♦
このたび2023年10月28日に養成講習を修了して無事?上田市の市民レポーターに加えていただきました北原誠(きたはらまこと)と申します。通称は「キタさん」、孫からは「じぃじ」と呼ばれる68歳孫9人(増殖中)の爺さんです。よろしくお願いいたします。
早速、秋麗(あきうらら)となった10月28日昼過ぎに上田市と坂城町の境に近い岩鼻の高台にある千曲公園で周囲の錦秋でも愛でようかと行ってみたところ、思いがけず古民家をリフォームしているところに遭遇しましたので報告します。
♦地元のシンボル岩鼻と千曲公園♦
その形が人の鼻に似ていることから地元で岩鼻と呼び親しまれているのが下の写真中央に写っている山です。岩鼻の山頂には千曲公園と言う小さな公園があり千曲川の上流から下流まで市街地のほぼ全域を一望に見渡すことができる展望台になっています。
写真は千曲川を挟んで対岸の北側から見た全体像ですが、Aの千曲公園から向かって左側のBの方に上田市街地があり、Cの方向に少し行くと隣町(坂城町)との境になります。
市街地から公園に行くには車ならばBからCの方に向かうバイパスを通り、Aの下の岩鼻のトンネルを抜けた半過(はんが)と言う地区から上って行く道、徒歩ならばB側の麓のトンネル入り口にある「道と川の駅おとぎの里」の脇から人ひとりすれ違うのがやっとの細い登山道を通るルートがあります。
標高はおよそ500m、今回は自家用の軽自動車で半過地区から上るルートを使いました。東京の高尾山と標高がほぼ同じとはいえ、ケーブルカーなんて洒落たものは有りません。
って言うか、写真をご覧いただければお分かりと思いますが、いくら田舎者でも年寄りが標高差約100mの急峻(きゅうしゅん)な山道を駆け上がるには無理がありますので失敬してショートカットいたしました次第、ご容赦ください。
【写真:半過岩鼻】
♦あれ!茅葺き屋根の葺き替えかな?-と思ったら♦
公園に上って行く道すがら一軒の古民家が目に留まりました。ちょうど屋根に葺かれた古い茅(カヤ)を剥いでいるところだったので作業中の持ち主らしき人に「葺き替えですか?」と声をかけたところ「解体しています。」との返事。作業していた人は持ち主の依頼でリフォームの工事をしている方でした・・・と、ここまでは良く有りがちなお話しですが、作業していた人は何とクリスさんとおっしゃる軽井沢で工務店を経営しているアメリカ出身の建築家だったんです。
いったいなぜ外国の方がわざわざ上田の、それも半過地区で大工仕事をしているのかとても気になったのでクリスさんに伺いました。
【写真 : クリスさんがリノベしている古民家】
♦クリスさんって誰?-わざわざ上田で大工仕事してるのはなんで?♦
失礼かと思いましたが正直に聞いてみました。まずフルネームを伺うとクリストファー・グリップ(Christopher T. Griep)さんだと教えてくださいました。「以前はどんな仕事をしていましたか?」の問いには東京都福生市の米軍横田基地に勤務していたエンジニアだったとの答え、そこで日本人である奥さんと出会ったのだそう。その後除隊して東京のリフォーム
会社に勤めていましたが、別荘としてかよっていた軽井沢が気に入り移住を決意。自ら今の工務店(THE HOUSE DOCTOR)を起こして上田市丸子にも居を構え広くオーダーを受けているとのことでした。
♦心強い助っ人♦
取材させていだいた日は2人のお子様達も一生懸命お手伝いしていました。お兄ちゃんは中1の浜松アントニー君、妹のアンジェリカちゃんは小3だそうです。日本人の奥様は屋根裏作業でススだらけゆえ残念ながら顔出しNGの由。邪魔してごめんなさい。
【写真 : 右からクリスさん、アンジェリカちゃん、アントニー君】
♦クライアントが半過の古民家に魅力を感じた理由♦
そもそもクリスさんに仕事を依頼した人は何故この古民家に移住しようと考えたのでしょうか。しかも依頼したクライアントも北米出身の人と聞いて2度ビックリ!!
聞けば東京在住のオーナーさんは3年ほど前にこの古民家を知り購入されたのだそうです。里山に囲まれた自然豊かな環境で静かに暮らしたいというオーナーさんの希望を満たし、何よりアクセスや利便性が良いのが気に入ったとのことです。しかし、そのままでは住める状態になかったため修繕費を貯めて、今年満を持してリフォームを開始したとのことでした。クリスさん曰く完成まで6か月くらいの見込みとのこと。来春の上田城跡公園のお花見(千本桜まつり)に間に合えば良いですね。
♦交通の要衝「うえだ」を俯瞰すると「移住者が望む3条件」のヒントが見えてくる♦
千曲公園展望台からの市街地方面を俯瞰した写真です。町を東西に貫く千曲川を中心に、北陸新幹線や上信越自動車道、しなの鉄道や上田電鉄といった私鉄が乗り入れる情景を見ると「城下町うえだ」が古くから交通の要衝だったことが良くわかります。
首都圏在住者などいわゆる都会人が地方移住(田舎暮らし)の検討に際して重視する条件として「恵まれた自然環境の中で静かに暮らしたい」けれども「生活に必要な利便性は確保したい」かつ「都会とのアクセスも便利な方が良い」などの要望が上位を占めると言われています。
その点、上田市は新幹線通勤ならば東京まで1時間半程度で、首都圏の衛星都市から通勤電車を利用するのとほぼ同じ。仮に前述の古民家物件のようにのどかな里山の風景に囲まれた地区からでも最寄りのショッピングモールや病院、銀行や市役所、勿論駅までだって車でせいぜい15分前後とアクセスや利便性も良く、移住先として三拍子そろっています。しかも市の「移住支援金」制度も利用可能なので(申請には条件あり) 移住をお考えの方は一度上田市のホームページをご覧になってからご検討されてはいかがでしょうか。
♦ 情 報 ♦
上田市役所 移住交流推進課
〒386-8601
上田市大手町一丁目11番16号
℡ 0268-71-6734(直通)
◎上田市移住定住サイト
https://www.city.ueda.nagano.jp/site/iju/
◎うえだ移住テラス
https://ueda-terrace.com/